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ホワイトデーも過ぎましたが…

今回はキョコさんターンです。









本当に良かったのだろうか。


キョーコはこの数日の蓮の様子を思い浮かべていた。


バレンタインから3日後、偶々TV局で会った蓮と社。
いつもならゆっくりとまではいかないが、もう少し話ができた。
社の依頼でその日、帰って来た蓮に晩ご飯を作った。
いつもなら食後にコーヒー啜りながら、ゆったりとした時間を送っていた。
が、あの日は食事もまるで早くやっつけようとでもいうように蓮は食べていた。
その後も、笑顔で…早く帰れと言わんばかりで。


………嫌われてしまったんだろうか。


いつもお世話になっているのだから、バレンタインも社会人としてお中元やお歳暮と同じように感謝の気持ちを形にするべきだったんじゃないか。

自分ひとりが控えたところで、状況なんて何ひとつ変わらないんじゃないか。

そんな事ばかりが頭の中で行ったり来たりしていた。


……違う。
そんな理由を付けてしまいたいだけだ。

本当は、現実を考えたくないだけ。

訪れた時の蓮の笑顔が見たい。
バレンタインだと堂々とスウィーツを渡して、神々しいまでの喜ぶ顔が見たい。
他の人が贈った物は食べないのに、自分の作った物を食べて「美味しい」と言って欲しい。

……蓮と想い人との時間を、邪魔してしまいたい。


布団に寝ころび、両手で顔を覆う。

こんなに醜く浅ましい自分に、そんな感情に、気付きたくなかった。

『欲しいのはあの子からのチョコだけです』
『去年も、この時期は他の女性に囲まれてるせいで、ほとんど彼女と接触できずに過ごしましたからね。
今年もああなるかと思うと…
他の女性に憎しみを抱いてしまいそうです』

蓮のこの言葉を聞き、想い人への気持ちがそこまで育ってしまっている事に愕然とした。
そして、その溢れるような蓮の気持ちを既に社が知っている事も。

今まで女性の影が全く無かったから、蓮に彼女ができるなんて想像もしていなかった。
だが、それも終わったんだ。
きっともう、想い人は蓮の彼女となってしまったんだろう。

だから、私との時間を避けるようになったのではないだろうか。

どこかで会った時も、お部屋にお邪魔した時も、
大切な彼女を想って…

そう思うと胸が苦しくて、息をするのも難しいと思うほどだった。



あの日から蓮は、今までの食欲を取り戻すかのように食べていると社が言っていた。

良い事なのに、

良い事なのに、

胸の中を支配するこの感情。


そんなに私との時間を持ちたくないのだろうか。
それとも、彼女に注意でもされたのだろうか。

私がいくら注意してもダメだったのに…。


もう……

蓮の食生活の心配をたてに会いに行く事もできない。




そんな絶望感と共に、キョーコは日々の仕事を淡々とこなしていた。

そんな中の電話だった。

「もしもし、キョーコちゃん?」

「どうされたんですか?社さん」

「蓮がさ、入院しちゃってね?」

「え!」

「状態によっては長引くかもしれなくて…」

「どうされたんですか!」

「うーん。ちょっとキョーコちゃんに頼みたい事があるんだけど…
空いた時間に来れるかな」

「はい、私にお手伝いできる事なら!」


仕事が終わるのを待ち、すぐに指定された病院に向かった。




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2014.03.17 Mon l 迷惑千万なバレンタイン l コメント (2) トラックバック (0) l top

コメント

キョコさんの中で進む誤解妄想思考
蓮さんが驀進してた(彼の胃レベルでは)暴食ロード。

蓮さんの入院で、接点なく、離れて行ってた二人に再会のチャンス?

次回ヤッシーからのお話が楽しみです!(* ̄m ̄*)
(* ̄m ̄*)
2014.03.17 Mon l 魔人. URL l 編集
魔人様

コメントありがとうございます♪

とうとう蓮さん、お約束のお倒れになりました~(^_^)v
これからENDに向けて進んで行きます。

ただいま社さん、胃を抑えながらスケージュール帳と格闘中ですね。
2014.03.18 Tue l 風鳥. URL l 編集

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