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疑問が確信に変わったのは、彼との付き合いが半年を過ぎたころだった。


その日、私は浮かれていた。

敦賀さんが次の日仕事が休みだと言うので、映画を観に行くことになったのだ。
久々の外出デート。
まだ前日だというのに、それだけで私はまるで子供みたいにはしゃいでいた。


明日は、私の部屋まで彼が迎えに来てくれる。
あいにく明日の天気は最悪で、この時期には珍しい大荒れの予報だけど…。
行くのは映画。
雨が降ろうが槍が降ろうが、全く関係なく楽しめる。

彼はきっといつものように帽子を深くかぶり、眼鏡にシンプルな装いで。
それでも隠せない長身と整った顔立ちが、ニコリと私に微笑んでくれるはず。

私は滅多にない彼との外出に心踊らせていた。
そんな最中の電話だった。

「ごめん、キョーコ。
明日は都合が悪くなったんだ。今度埋め合わせするから、本当にごめん」


正直、すごくショックだった。

だから……いつもなら言わないようなことがつい、口から出てしまったのだ。

「……何の都合ですか?」

「ああ…仕事だよ」

本当は仕事ではないのだろうと思う。
このところの疑問が膨らむ。

明日は『奥さん』と過ごすのだろう。

「私…知ってるんですよ?
本当は…奥さんに付き合うんですよね」

私は、そんなバカなことあるわけないと否定して欲しいと思っていた。
だけど…返ってきた言葉は

「キョーコ……知ってたんだね」

やっぱり!

予想していたとはいえ、私の頭は真っ白になる。

「隠してて、ごめん」

敦賀さんが小さく呟いた。

後の会話は覚えていない。
ただ、頭の中に残っているのは…彼が妻帯者だという事実だけだった。


私は彼が好き。
手放したくはない。

でも……


私はその日と会う予定だった次の日、ひたすら泣きつくした。


そして彼は3日後、私の部屋にやって来た。

私はもちろん別れ話をするもんだと思っていた。
知ってしまったからには別れるしかない。
彼もそのつもりで来たのだと。

だけど、違った。

彼は何もなかったかのようににこやかに機嫌良く部屋に入って来て、
いつものように夕飯を食べ、
そして…優しいキスと共に、まさかの身体まで求めてきたのだ。

ソファに押し倒される形になり、身体を撫でまわす手を掴み、首を横にし唇を離す。

「な!何をするんです!やめてください」

思い切り彼の胸を押し、抵抗する。

「もう私達、終わりです」

目尻に涙が溜まるが、今は泣いている場合ではない。

彼を見ると最初は驚いていたが、オーラが一変した。
周りの温度が明らかに下がった気がする。
まるで大魔王のような表情に、私は恐れおののいた。

「俺は別れる気はないよ。
君を離してもあげない」

そう言うと、噛み付くような口づけと共に引きちぎるように服を剥ぎ取り
彼は強引に、執拗に、私を貪った。


私は快楽に支配されながら、奈落へと落ちていった。



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2013.05.14 Tue l シンデレラ l コメント (4) トラックバック (0) l top

コメント

No title
次の見たいわ
早くぅ~読みたいよぉ
2013.05.15 Wed l ピーチ. URL l 編集
蓮さんの秘密
このあと明らかにされるんでしょうか。

大魔王によって奈落に落とされたキョコさんはもう、幸せな気分にはなれそうにないですね。

これから。
愛はあれど、余計に寂しくなる奈落での逢瀬が待っているのか。
それとも、蓮さんの準備待ちなのか。

本物のシンデレラにキョコさんがなれる日を楽しみにしてます。
2013.05.15 Wed l 魔人. URL l 編集
ピーチ 様
コメントありがとうございます♪
そう言って頂けるととっても嬉しいです!
ちょこちょこ書いてるので、早めのUPを目指します(*^_^*)
2013.05.16 Thu l 風鳥. URL l 編集
魔人 様
今回はあまり暗過ぎないように気を付けてます。
ただ内容が…なのでどうにも暗く…。
これからのキョコさんを一緒に応援しましょ(*^_^*)
2013.05.16 Thu l 風鳥. URL l 編集

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