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先日聞いた男の会話。

その内容は、キョーコにとって青天の霹靂。

日々尊敬し信仰の対象である蓮は、生身の男で生理的にそうゆう行為を欲する俗物なのだと……初めてその内容にまで考えついた。


敦賀さんが……女性と…?
あの長い腕が力強く抱き寄せ、キスをし、あの低めの心地良い声で言葉を交わし、愛し合うの…?

キョーコは胸の中で小さく激しく燻る感情に行き着いては
「ハッ!!今なに破廉恥なことを考えていたの?!」
と自分を叱咤し、また考えては叱咤を繰り返す。


………こんな感情…気付きたくなかった……。




その日社さんから、ラブミー部への依頼があった。
本当は断りたかったけど、「蓮が最近いつもよりも食べなくて困ってるんだ」と聞いてしまうと断れない。

にこやかに迎えに来る敦賀さん。
車へとさり気なくエスコートする動作。
この助手席に、その女性も座るのだろうか?

蓮の部屋で料理をしながら、考える事はやっぱりここ最近ループしていること。

あの敦賀さんの寝室で、あの大きなベッドで……
そう考えると堪らない。

思い出されるのは蓮の言葉…。

『何もしないよ。
君には。
泣かれると困るからね。』


私は恋愛に対しても、そういう対象としても、対象外なのはわかっている。

トントンとリズミカルに鳴っていた音が止まる。

不意に後ろから声を掛けられた。

「いつ言おうかと思っていたけど、最上さん今日は調子悪い?
無理に夕食頼んじゃって、ごめんね。
今日はもう平気だから、送っていこうか。」

優しく肩に手を置かれ、自分の心臓の音が急に大きくなった気がした。

「いえ…別に調子悪い訳ではないです。
すみません、少しボーっとしてしまって…」

「大丈夫?無理しないで?」

心配そうに見つめてくる瞳が、今は辛く感じて眉間に力が入る。

「どうしたの?
何か悩み事?それとも嫌な事でもあった?」

手を引かれ、リビングのソファに座らされる。

「いえ、本当に何でもないんです。」

「最上さん、言いたくない事は無理に言わなくてもいい。
でも心配はさせて?」

本当に…やめてもらいたい。
勘違いさせるような優しさは、残酷なだけだ。

先程までループしていた胸の燻りが煽られて大きくなる。

「…専門職の方…なんですか?」

胸の燻りの不快さに、つい言葉が出た。

「え?専門職?
誰が?」

「あ…いえ…。
すみません、やっぱり今日は調子が悪いので帰ります。」

敦賀さんへの想いも、こんな見苦しい感情も…気付かれたくない!

立ち上がりドアへ向かおうとしたところで手首を掴まれる。

「専門職ってなに?」

まさか言えるわけがない。
ただの事務所の後輩が、敦賀さんのプライベートの、しかも込み入った男女の話なんて…。
手首を掴まれたまま、沈黙が続く。

「……………。
専門職……?
ああ…先日貴島くんが聞いてきた『専門職』?
もしかして、君あの会話聞いてたの?」

尚も何も言えず、下を見続ける。

「………ふーん。
俺が、専門職の女の子に頼んでると思ったの?
ああ…だからこその今日の最上さんの様子なわけか…。

俺は汚い?」

そう言った敦賀さんを見ると、大魔王と夜の帝王が混ざったような雰囲気。
周りの温度が下がったように感じる。
ジリジリと詰め寄るように妖しい人が近付く。

「穢れを知らない最上さんからすると、俺はさぞ…汚いんだろうね。」

「つ…るが…さ…っ!」

手首を掴んでいる手ではないもう片方の手が、急に私の輪郭を抑えたと思ったら強引に唇を食べられる。

その行為はキスと言うには激しく、息すらもさせてもらえない。

「んっ……っ…」

いつまでも続く行為に、次第に意識が霧散していくのがわかった。



********


やっぱりこの先は桃色になってしまいそうな…。
次は蓮Sideの予定です。

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2013.02.20 Wed l Conversation of men l コメント (0) トラックバック (0) l top

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