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私、最上キョーコは…もう絶対!騙されません!!


私は確かに「騙されやすい」とか、尊敬する大先輩から言われたましたよ。
そりゃあもう、心底バカにされながらね。

でもね、やっぱり私は騙す方より騙されるほうが悪いなんて思えない。

どう考えても、騙す方が悪いに決まってるのよーーー!!


自分の部屋にあるであろうモノを頭に浮かべ、空(くう)を睨みつけながら私は腕を組んでいた。

【皆様、詐欺にはご注意を!】



最初はむしろ気付かなかった。

私は、広告載っていたお手頃なお値段のミシンを注文したのよ。
裾上げをしようと思って。
で、業者さんが注文したものを届けてくれたんだけど、
「このミシンじゃ、薄い生地しか縫えないよ」と、
「今日、ちょうど学校に納入するやつあるから見てみる?」と言われ、返事する間もなく出された高性能ミシン。
丈夫で長持ち、小学生とかが使えるくらい扱い方も簡単!と実際縫って見せる業者さん。
そして、頼んだミシンと縫い比べて見せたりなんかしたら…あまりの差にね……。

1万のミシンの予定が18万のミシンにいつの間にか変わって、私の手元にある。
ローン付きでね。

でも!ミシンだし、今後も20年くらい使っちゃうんならお得なのでは?とまで思っていた。


そのミシンの前にバラバラと置かれた化粧品の数々。
アンケートをお願いします、と駅前で声を掛けられた時を思い出す。

ほんの5分だけと言われ足を停めたのが運の尽き。
無料サンプルがあるからと店に引っ張って行かれ、お肌のチェックをされればダメ出しばかり…。
柔らかい言葉遣いと雰囲気に負けまいと「でも…今使っている物で充分なので」と言えば、
担当していたお姉さんの他に、上司とやらが出て来て…。
永遠と帰れない……!
次の仕事に遅刻しちゃう!と頭がいっぱいになってきて、「じゃあ、このセットだけ」と店を後にした。



そして、化粧品の隣りにある株券。

これ、どこの株よ…。

だるまやの定休日。
大将と女将さんに骨休みにと勧めた、夫婦水入らずの温泉旅行。
私はのんびり留守番をしていたんだ。
そこに鳴り響く電話を取ると…
「今この株を買うと…」といかにも胡散臭い儲け話を始められた。
私は株の事は全くわからないし、お断りしていたのに。
「絶対!儲けになりますし、お父さんとお母さんにプレゼントとかしたら喜ばれるでしょうね」
なんて言われて…うっかり、大将と女将さんに…なんて考えてしまったら……。

私は株券を手に取り暫らく眺めた後、化粧品の方へと放り投げた。


…………はあ。


昨日はご自宅にソーラーパネルを!としつこく訪問された。
私に言われても困る、となんとか追い返す。

今日は「金の延べ棒」を勧める電話がケータイにあった。
金は今、どんどん高騰しているから、今の内に買っておいた方がいいとか…。
もう勘弁してください…と思い、お断りすれば逆ギレし、何故か請求書がお前の所に行くからな!と。

何故そんな話の流れに?


ある日は「お客様はーーーが一等大当たりしましたから、手数料に…支払って頂けると……」と言われ、
ある日は「お姉さんに悪い霊が憑いちゃってるから、この壺を身近に置かないと大変なメにあうよ」と言われる。

しまいには、「今日お父さんが仕事中に事故で…」と言う電話。

……お父さん?仕事中…?

振り込め詐欺………か。


痛いような気になって、頭を抱える私。
世の中、こんなんばっかり…うう。

私が気持ちよく撃退できたのは「英語の教材」だけ。
株券を買っちゃってイライラしていた私に、教材を勧めるお姉さん。
私はお姉さんに英語で返事し、更に株券を買う羽目になった経緯と愚痴を早口で言ったら逃げられた。


はあ……

私はもう一度大きな息を吐き出すとラブミー部のドアを開け、歩きだした。
まずは、椹さんの所へ行ってケータイの番号を変えたい旨を伝えよう。
先程かかってきた逆ギレの金延べ詐欺の事を思い出し、私は肩を落としながらまた溜め息をついた。



ケータイの番号が変わり、皆様に連絡し終え一息をつきながらの帰り道。
事務所の駐車場を通り過ぎようとした時、不意に呼び止められた。

「やあ、最上さん」

「敦賀さん!お疲れ様です。これから移動ですか?」

車に体を預け、腕を組んでいるだけなのに絵になる先輩は、ニコリと微笑んだ。

「いや、今日はもう終わりなんだ。
ちょうど君も終わりなら、これから食事でもどうかな」

「珍しいですね、敦賀さんがこんなに早い時間であがりなんて。
私なんかと食事より、たまにはゆっくりなさった方がいいんじゃないですか?」

「つれないね。
でも、1人でゆっくりするなら…今日はなんとかインゼリーかカロリーなんとかでいいか……」

「ダメです!
食事、行きましょう!」

そんな感じで連れて行ってもらった食事は、某ホテルの最上階レストラン。
キラキラと輝く星屑のような夜景を楽しみながら、出されたお料理は味わったこともない上品な味だった。

ああ…美味しい食事。目の保養になる景色と目の前の御人。
荒んでいた私の心が洗われるようだわ…。
偶然とはいえ敦賀さんとあがり時間が一緒で、偶々食事に誘って貰えた事に感謝します!

ニコニコとデザートを頬張っていた時、敦賀さんが私に声を掛けた。

「最上さん」

心地良く響くその声に、私は顔を上げる。

「君は本当に可愛いね」

その言葉に、口の中の物を思わずゴクンと飲み込んでしまった。

「今日、本当言うと君を待っていた。どうしても君と過ごしたくてね。
このままずっと一緒にいたい」

目の前の敦賀さんから目が離せない。
そして、最後に彼は大きな爆弾を落とした。

「君が好きだよ」






「……………………もうイヤ」

ガタっと椅子から立ち上がる。

「え?最上さん?」

一歩、また一歩と後ずさる。

「私…わりと善良に、堅実に生きているんです。
これ以上……騙されたくない…!」

「…騙される?…これ以上?」

「詐欺なんて…もう、まっぴら御免です!」

そう言って、私は駆け出した。




敦賀さんまで……

もう嫌だーーーーーー!!

世の中、怖過ぎ!

私、お金なんかありません!
身体も貧相だし、友達もあまりいません!
どこをどうはたいても何も出てきません!

だから、誰か助けてーーーー!!



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2013.10.01 Tue l 短編 l コメント (2) トラックバック (0) l top

コメント

あらら
キョコさんったら、カモさんになりすぎちゃったせいで、被害妄想がっ!!

蓮さんもこのままでは引き下がらないでしょうけど、電話も待ち伏せも逆効果ですよね。(しつこい勧誘扱い)

疑われて悲しいよなんて言って追い詰める作戦さえ、のちのち災いしそう。(爆)

とりあえず、ミシンと株券はクーリングオフで!!(笑)化粧品も!


2013.10.01 Tue l 魔人. URL l 編集
魔人様
コメントありがとうございます♪

憐れな蓮さんです。
タイミングの悪さは抜群ですね。

因みに、ミシンは私の実話です(笑)
2013.10.02 Wed l 風鳥. URL l 編集

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